演奏会雑録帳
2001年以前に行った演奏会の感想です。本体記事と重複してるものもあります。
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1987(昭和62年)
(チャールズ・グローヴス/日本フィルハーモニー)

2月7日:東京文化会館大ホール

ディーリアス/夏の庭園にて
ブリテン/鎮魂交響曲
ブラームス/交響曲第1番


 チャールズ・グローヴス来日の報はとても嬉しいものがありました。1975年のBBC響との来日公演に行けなかった自分としては、このイギリスの名匠の再来日をまだかまだかと待っていたものでした。

 72歳のグローヴスはこの公演でまさに円熟の名演奏を聴かせてくれました。

 最初のディーリアスは、「これがディーリアスか」というくらい素晴らしいもので、日本のオケから驚くほど詩情感と温かさに溢れる音画のような響きを聴かせてくれました。

 二曲目のブリテンはたいへん厳しくも激しいタッチの演奏ながら、風格のあるこれまた聴き応えのある演奏となりましたが、この曲を聴いていて、「この指揮者は温かな音楽を聴かせてくれるだけの指揮者ではない。」ということを痛感させられた演奏でもありました。

 そして後半のブラームス。弦六割。木管三割。そして残り一割を金管とティンパニーを音色と音質に軽く添えるというかんじの配分の演奏で、ちょっと晩年のボールトのそれを思わせる瞬間もありましたが、ボールトよりもさらに落ち着いた、端正かつ聴きようによってはちょっと水彩画のような要素も含んだ、それでいて活気もあり、スケールも小さなかんじなど微塵もないという、たいへん見事な佇まいのブラームスの演奏となりました。

 後年、自分は同コンビによるブラームスの第2と第4をサントリーホールで聴きましたが、やはりそれもこの時の第1と同じ方向性の演奏となっていました。ただホールや曲そのもののせいか、この時の1番の方が幾分くすんだ響きがしていたような感じがしました。

 グローヴスはけっして人を驚かせたり圧倒したりするようなタイプの指揮者ではありませんが、聴くたびに味わいの深まる、じつに奥行きのある音楽を展開し聴かせてくれていました。イギリスの往年の指揮者というと、ビーチャム、ボールト、サージェント、というところがあがってきますが、このグローヴスももうすこし省みられていい指揮者のような気がします。

 因みにこの演奏会には当時同オケの監督だった、渡邊暁雄氏もいらっしゃっていました。
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